電気代を見直そうとすると、オクトパスエナジーの名前をよく見かけます。
タコのキャラクターで知られていますが、調べていくと「なぜ安いのか」「どこの会社なのか」が気になってくるはずです。
この記事では、公式の電気料金メニュー定義書に載っている実際の単価をもとに、料金の仕組みとプランの選び方をまとめています。
数字は東京電力エリアの2026年4月28日実施分を使っています。
オクトパスエナジーはどこの会社なのか
東京ガスと英国オクトパスの合弁会社

日本で電気を供給しているのはTGオクトパスエナジー株式会社です。
東京ガスと、イギリスのオクトパスエナジーが共同で設立した会社です。
英国のオクトパスエナジーは、2025年9月時点の契約件数で英国1位になっています(英国の規制機関Ofgemの小売市場指標による)。
日本でも、RBBTODAYの新電力アワード2025で総合満足度1位を受賞しています。
聞き慣れない名前で不安に感じる人もいますが、母体は東京ガスと英国最大手の電力会社という組み合わせです。
供給エリアと基本情報
| 供給会社 | TGオクトパスエナジー株式会社 |
| 電気の供給エリア | 沖縄と一部離島を除く日本全国 |
| ガスの供給エリア | 東京ガス供給エリア(東京地区等)・大阪ガス全域供給区域・東邦ガス供給エリア |
| 解約金・違約金 | 原則なし |
| 契約期間の縛り | なし |
| 電気の種類 | 実質再生可能エネルギー100%(再エネ指定の非化石証書を使用) |
料金プランは5つある
家庭向けのプランは1つではありません。
住まいの設備と生活リズムで選ぶ形になっています。
| プラン名 | 特徴 | 向いている家庭 |
| グリーンオクトパス | 一般的な3段階料金。基本料金あり、燃料費調整額あり | まず検討する標準プラン |
| シンプルオクトパス | 基本料金0円・燃料費調整額0円の一律単価。12か月固定 | 月250kWh以上使う家庭 |
| オール電化オクトパス | 夜間が安い型と、昼間が安いサンシャイン型の2種類 | オール電化住宅 |
| EVオクトパス | EVの充電を前提にした料金設計 | EV・PHEVを持っている家庭 |
| ソーラーオクトパス | 日中は自家発電を使う前提で夜間を安く設定 | 太陽光パネルを設置済みの家庭 |
このうち、多くの人が最初に比較するのがグリーンオクトパスとシンプルオクトパスの2つです。
グリーンオクトパスの料金(東京電力エリア)
基本料金は1日あたりで計算する
グリーンオクトパスには基本料金があります。
ただし月額固定ではなく、1日あたりの金額に使用日数を掛ける方式です。
| 契約電流 | 1日あたり(税込) | 30日換算の月額 |
| 10アンペア | 9.70円 | 291円 |
| 20アンペア | 19.40円 | 582円 |
| 30アンペア | 29.10円 | 873円 |
| 40アンペア | 38.80円 | 1,164円 |
| 60アンペア | 58.20円 | 1,746円 |
まったく電気を使わなかった月は半額になります。
電力量料金は3段階
使った量に応じて単価が変わる、大手電力と同じ形です。
東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bと並べます。
| 使用量 | グリーンオクトパス | 東京電力 従量電灯B |
| 120kWhまで | 19.27円 | 29円80銭 |
| 120〜300kWh | 24.47円 | 36円40銭 |
| 300kWh超 | 27.86円 | 40円49銭 |
| 基本料金(30A) | 873円(29.10円×30日) | 935円25銭 |
いずれも税込です。
どの段階でも1kWhあたり10円以上の差があります。
30アンペアで月300kWh使う家庭で計算すると、基本料金と電力量料金の合計はグリーンオクトパスが約7,590円、従量電灯Bが約11,063円です。
月あたり約3,470円の差になります。
どちらのプランにも同じようにかかるため、差額の比較からは外しています。
実際の請求額は使用量と時期で変わるので、公式サイトのシミュレーションで自分の検針票の数字を入れて確認してください。
燃料費調整額は上限がない
グリーンオクトパスには燃料費調整額があります。
貿易統計の平均燃料価格をもとに計算する、大手電力と同じ仕組みです。
基準となる平均燃料価格は1キロリットルあたり44,200円で、基準単価は1kWhあたり0.232円と定められています。
平均燃料価格が44,200円を下回れば差し引かれ、上回れば加算されます。
大手電力の規制料金と違って上限が設定されていないので、燃料価格が高騰した局面では上振れします。
シンプルオクトパスの料金(東京電力エリア)
基本料金も燃料費調整額も0円で一律30.93円
シンプルオクトパスは、名前のとおり計算式が1つしかありません。
- 基本料金は1日あたり0円
- 電力量料金は1kWhにつき一律30.93円
- 燃料費調整額はなし
- 段階制の単価もなし
使った量に30.93円を掛けるだけなので、請求額を前もって計算できます。
燃料価格が上がっても単価が動かないのが、このプランの中身です。
12か月後は自動でグリーンオクトパスに移る
単価が固定されるのは12か月間です。
12か月が過ぎると、最新のシンプルオクトパスで継続するか、グリーンオクトパスに自動で切り替わります。
切り替わる前にメールで案内があり、そのタイミングで解約もプラン変更も無料でできます。
グリーンとシンプル、どちらが安くなるか
公式サイトは、シンプルオクトパスを月250kWh以上使う家庭向けと案内しています。
ただ、単価だけを並べると話が逆に見えます。
30アンペアで月300kWh使う場合で比べてみます。
| グリーンオクトパス | シンプルオクトパス | |
| 基本料金 | 873円 | 0円 |
| 電力量料金 | 6,717円 | 9,279円 |
| 燃料費調整額 | 別途かかる | なし |
| 合計(燃調を除く) | 7,590円 | 9,279円 |
燃料費調整額がゼロの状態なら、グリーンオクトパスのほうが1,689円安い計算です。
つまりこの差額を燃料費調整額が埋めた時点で、シンプルオクトパスが逆転します。
300kWhで割ると1kWhあたり5.6円ほどなので、燃料費調整単価がそれを超える局面ではシンプルオクトパスが有利になります。
使用量が多い家庭ほど燃料費調整額の影響も大きくなるので、公式が250kWh以上を目安にしているのはこの理由です。
燃料価格が落ち着いている時期はグリーンオクトパスのほうが安くなる可能性があります。
公式サイトも、通常プランの調整単価が下がり続ければグリーンオクトパスのほうが割安になる場合があると明記しています。
オクトパスエナジーのメリット
- 大手電力の従量電灯と比べて電力量料金の単価が低い
- 解約金・違約金・契約期間の縛りがなく、合わなければ戻せる
- プランが5つあり、オール電化・EV・太陽光それぞれに専用の設計がある
- 実質再生可能エネルギー100%で、二酸化炭素排出係数はゼロ
- 3エリアではガスとまとめて契約できる
- 紹介人数に上限のない友達紹介割がある
- 料金の合計が負になる月は0円として扱われる
解約のしやすさは、市場の状況で有利不利が変わるプランを選ぶうえで効いてきます。
契約前に知っておきたい注意点
- グリーンオクトパスの燃料費調整額に上限がなく、高騰局面では上振れする
- 沖縄エリアと一部の離島は供給対象外
- ガスのセット契約ができるのは関東・関西・中部の3エリアだけ
- シンプルオクトパスの固定単価は12か月で、その後は変わる
- 契約にはスマートメーターが必要(未設置なら交換工事が入る)
- 切り替え完了まで通常1〜2か月かかる
特に見落とされやすいのが、プランごとに向く世帯が違う点です。
「オクトパスエナジーは基本料金0円」とまとめて覚えると、判断を誤ります。
基本料金が0円なのはシンプルオクトパスで、標準のグリーンオクトパスには基本料金があります。
引っ越しでの解約だけは自分で連絡が必要な点も、あわせて覚えておくと安心です。
口コミ・評判でよく挙がる声
Googleのクチコミは2,500件以上で評価は4.4です。
内容を追うと、評価が分かれるポイントははっきりしています。
- 安くなったという声が多い一方で、思ったほど下がらなかったという声もある
- 問い合わせ対応が丁寧だという評価が目立つ
- 節電イベントやキャラクターを楽しんでいるという声がある
- 燃料費調整単価が上がった時期に高く感じたという指摘がある
「思ったほど安くならなかった」の多くは、燃料費調整額が乗る時期と、自分の使用量に合わないプランを選んだケースです。
公式が公表している社内アンケートでは、他社から切り替えた4,143名のうち86%が安さを実感したとされています(2024年12月時点)。
これは自社調査の数字なので、そのまま鵜呑みにせず、自分の検針票で試算した結果と合わせて見るのが確実です。
申し込みから切り替えまでの流れ
- 検針票かマイページで、契約中の電力会社名・供給地点特定番号・お客様番号を確認する
- 公式サイトで郵便番号を入れ、選べるプランと見積額を確認する
- プランを選び、お客さま情報と支払い方法を登録して申し込む
- 切り替え手続きの完了後、最初の検針日から供給が始まる
いま契約している電力会社への解約連絡は不要です。
ただし引っ越しにともなう解約の場合は、自分で連絡する必要があります。
スマートメーターが設置済みなら工事も立ち会いもいりません。
送電網はこれまでと同じものを使うため、切り替えで停電が増えることはありません。
実質再エネ100%のプランを他社と比べたい方は、こちらもあわせて確認してください。






FAQ(よくある質問)
オクトパスエナジーはどこの会社ですか?
- 日本で電気を供給しているのはTGオクトパスエナジー株式会社です。東京ガスと、イギリスのオクトパスエナジーが共同で設立した会社です。英国のオクトパスエナジーは2025年9月時点の契約件数で英国1位(Ofgemの小売市場指標による)、日本でもRBBTODAYの新電力アワード2025で総合満足度1位を受賞しています。
オクトパスエナジーはなぜ安いのですか?
- 電力量料金の単価が大手電力より低く設定されているためです。東京電力エリアの標準プラン「グリーンオクトパス」は1kWhあたり19.27円から27.86円の3段階で、東京電力の従量電灯B(29円80銭から40円49銭)より各段階10円以上安く設定されています。ただし燃料費調整額は別途かかります。
料金プランは何種類ありますか?
- 家庭向けは5つです。標準の「グリーンオクトパス」、基本料金と燃料費調整額が0円の「シンプルオクトパス」、オール電化住宅向けの「オール電化オクトパス」、EV向けの「EVオクトパス」、太陽光発電向けの「ソーラーオクトパス」があります。住まいの設備と生活リズムで選ぶ形です。
グリーンオクトパスとシンプルオクトパスはどちらが安いですか?
- 使用量と燃料価格の状況で変わります。東京電力エリアで30アンペア・月300kWhの場合、燃料費調整額を除いた合計はグリーンが約7,590円、シンプルが9,279円です。ただしシンプルは燃料費調整額がかからないため、燃料費調整単価が1kWhあたり5.6円ほどを超えるとシンプルのほうが安くなります。
オクトパスエナジーの基本料金は0円ですか?
- プランによって違います。基本料金が0円なのは「シンプルオクトパス」です。標準の「グリーンオクトパス」には基本料金があり、1日あたりの金額に使用日数を掛けて計算します。東京電力エリアの30アンペアなら1日29.10円で、30日換算では873円です。
解約金や契約期間の縛りはありますか?
- 原則ありません。公式サイトでも解約金・違約金は0円と明記されており、契約期間の縛りもないため、いつでも解約やプラン変更ができます。ただし引っ越しにともなう解約の場合は、ご自身で連絡する必要があります。
供給エリアはどこまでですか?
- 電気は沖縄と一部離島を除く日本全国で供給しています。ガスとのセット契約ができるのは、東京ガス供給エリア(東京地区等)、大阪ガス全域供給区域、東邦ガス供給エリアの3エリアに限られます。
シンプルオクトパスは12か月後どうなりますか?
- 単価が固定されるのは12か月間です。12か月が過ぎると、最新のシンプルオクトパスで継続するか、グリーンオクトパスに自動で切り替わります。切り替わる前にメールで案内があり、そのタイミングで解約もプラン変更も無料でできます。
まとめ
オクトパスエナジーは、東京ガスと英国オクトパスエナジーが設立したTGオクトパスエナジー株式会社が運営しています。
家庭向けのプランはグリーンオクトパス、シンプルオクトパス、オール電化オクトパス、EVオクトパス、ソーラーオクトパスの5つです。
標準のグリーンオクトパスは東京電力エリアで1kWhあたり19.27円から27.86円の3段階で、東京電力の従量電灯Bより各段階10円以上安く設定されています。
基本料金は1日あたりの計算で、30アンペアなら30日で873円です。
シンプルオクトパスは基本料金も燃料費調整額も0円の一律30.93円で、12か月間単価が動きません。
燃料費調整単価が1kWhあたり5.6円を超えるような局面ではシンプルオクトパスが有利になり、落ち着いている時期はグリーンオクトパスが安くなります。
沖縄と一部離島が対象外である点、ガスのセットは3エリア限定である点は、申し込み前に確認しておきたいところです。
解約金も契約期間の縛りもないので、検針票の数字でシミュレーションしてから試す形で問題ありません。
料金の根拠はお知らせ・約款類にある電気料金メニュー定義書、プランの一覧は料金プラン一覧、電源構成は電源構成のページで確認できます。











